切ない別れ ノー・ウェイ・ホーム

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム SPIDER-MAN:NO WAY HOME ☆ 【UHD】

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 マーベル・コミックのヒーロー、スパイダーマンを主人公にした2021年のアメリカのアクション映画。2017年の「ホームカミング」、2019年の「ファー・フロム・ホーム」に次ぐシリーズ3作目で、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドも出演し、3人のピーター・パーカーが揃い踏みする。

 クエンティン・ベック/ミステリオにスパイダーマンの正体だと名指しされ、ミステリオ殺害の容疑者となったピーター・パーカー(トム・ホランド)は、マット・マードック/デアデビルの弁護で不起訴となるが、世間の好奇の目にさらされ、受験した大学もMJ(ゼンデイヤ)やネッド(ジェイコブ・バタロン)ともに不合格となる。ピーターはドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に助けを求め、ストレンジは全ての人からピーターに関する記憶を消す魔術を実行するが、ピーターの躊躇から魔術は失敗し、マルチバースからスパイダーマンを知る怪物たちを引き寄せてしまう。この世界にやってきたドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)やグリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー)、エレクトロ(ジェイミー・フォックス)らを捕らえたスパイダーマンだったが、呪文を逆転させて彼らを元の世界に戻そうとするストレンジと対立し、呪文を逆転させる装置を奪って逃走する。

 「アベンジャーズ」からの登場はドクター・ストレンジと魔術師ウォン、スターク社のハロルド・”ハッピー”・ホーガンくらいだが、「スパイダーマン」の歴史を考えると非常に豪華な登場人物で、まさにオールスター・キャストといっていい。ピーター・パーカーを演じた3人が顔を揃えるだけでもすごいことなのに、過去の作品に登場したヴィランもウィレム・デフォーを始め、アルフレッド・モリーナ、ジェイミー・フォックスなど大物がそのまま出演している。「アベンジャーズ」と「スパイダーマン」の世界が交差したのだから、本編が150分に及ぶのも無理はない。展開も二転三転して目が離せず、それでも最後は期待どおりに着地した(正直、何度か見直さないとすっきり納得はできないのだが)。 

 スパイダーマンの「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」からの離脱や、過去のスパイダーマンが出演する噂など、作品が公開されるまで様々な話題が飛び交っていたが、最終的には落ち着くところに落ち着いたといえるか。唯一の肉親である叔母メイを亡くし、ラストではMJやネッドとの切ない別れもあったが、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」が始動し、「ヴェノム」などとも交わっていきそうなので、ピーターを演じるのがトム・ホランドではくなったとしても、これからの展開に期待したい。

作品データ
監督:ジョン・ワッツ 出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ他
公開:2021年 製作国:アメリカ

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