後付け感たっぷりも満足 キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベル CAPTAIN MARVEL ☆ 【BD】

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 「アベンジャーズ/エンドゲーム」へとつながるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の21作目で、キャロル・ダンヴァース=キャプテン・マーベルを主人公とする2019年のSF映画。

 クリー帝国の精鋭部隊スターフォースに所属するヴァース(ブリー・ラーソン)は、惑星トルファでスクラル人と交戦中に囚われの身となり、記憶を探られる。スクラルの宇宙船から脱出して地球に逃れたヴァースは国家組織シールドのエージェント、フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)やコールソン(クラーク・グレッグ)と出会い、自らの記憶の断片を頼りにライトスピード・エンジンを開発していたローソン博士(アネット・ベニング)を空軍基地に訪ねる。ところが、ローソン博士は試験飛行中に事故死しており、ヴァースは自分こそがローソンとともに実験機を操縦していたパイロット、キャロル・ダンヴァースであることを知る。キャロルはライトスピード・エンジンのコアの力を身体に取り込んで超人的な能力を身に付けたが、スターフォースの司令官ヨン・ロッグ(ジュード・ロウ)によって記憶を封印されていたのだった。

 MCU作品は手元に揃えてじっくり楽しみたいと思っているが、ディズニーは相変わらずのMovieNEX商法。日本市場だけで抱き合わせ商法をするのはよっぽど日本の消費者がなめられているということなのだろうか。デジタルコピーはともかく、DVDとブルーレイの2つのメディアを合わせて売る意味がわからない。いまさらブルーレイプレイヤーの普及を口実にはできないだろうに。ささやかな抵抗として単体の廉価版が出るまでじっくり待っているのだが、最近では1年くらいでは販売されない。そういう場合は仕方がないのでプレイヤーも持っていないのに4K UHDと3Dのブルーレイがセットになった割高版を買うことも多い。今回もあえてその割高版を買って満を持して3Dで鑑賞したが、映像は3Dになるのにしばしば字幕がぼやける。グラスを外すと字幕は読めるので、どうやら一部の字幕が3D対応に変換されていないらしい。ネットで調べても同様の不具合は見当たらないので、たまたまハズレだったのかもしれないが、集中力が削がれてしまったことは事実。

 さて、肝心の作品の方は、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のために無理やりエピソードを詰め込んだ感じ。MCUのファンとしては楽しいが、物語としては散漫な印象も受ける。ブリー・ラーソンのキャプテン・マーベルは、ガル・ガドットのワンダーウーマンとは対照的にセクシーさはあえて封印。圧倒的な強さは魅力的だが、男性が望む従来のヒロイン像から離れたことでがっかりした男性も少なくないはず。

 それでも、明るいスーパーヒーロー(ヒロイン)の誕生は、悲壮感が強かった「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」から、再び明るく楽しく激しいMCUへの回帰を予感させ、今後の単独作品が楽しみになってきた。「アベンジャーズ/エンドゲーム」も4K UHDと3Dのブルーレイのセットを買うしかないのかなあ。

作品データ
監督:アンナ・ボーデン・ライアン・フレック 出演:ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジュード・ロウ他
製作年:2019年 製作国:アメリカ

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