またまたAmazonプライムの「ジェイソン・ステイサムまつり」を自主開催。前年の「エクスペンダブルズ」で一気に大物アクション俳優と肩を並べた直後の2011年の作品だが、この年は「メカニック」や「キラー・エリート」なども公開されており、主演と助演の両立路線が確立された時期といっていい。
同僚の汚職警官を告発したために職を追われた元ニューヨーク市警の特命刑事ルーク(ジェイソン・ステイサム)は、八百長に応じる地下格闘家としてその日を生きていた。誤って八百長試合に勝ったために妻を殺されたルークは、生きる希望を失って自ら命を絶とうとするが、妻を殺したロシアン・マフィアに追われる中国人少女メイ(キャサリン・チェン)を助けたことで再び生きる気力を取り戻す。メイだけが知る秘密を手に入れようと追ってくるロシアン・マフィアや汚職警官から逃れながらルークは反撃に出る。
ジェイソン・ステイサム演じるルークが相手にするのはロシアン・マフィアやチャイニーズ・マフィアに汚職警官。ルーク自身も刑事時代のような正義漢ではなく、決して正義の味方が主人公ではない。彼は殺された妻の復讐のためでも、正義のためでもなく、メイを窮地から救おうと本能的に戦うので、単純な勧善懲悪のストーリーになっていないところがいい。しかも、四面楚歌の状況でメイを守るだけでなく、彼女の未来の安全までも手に入れようと、後半は敵対していたはずの悪徳警官たちとも共闘する。敵キャラが多すぎることと、天才少女メイにかわいげがないところがやや残念だが、十分に楽しめるアクション映画だった。
作品データ
監督:ボアズ・イェーキン 出演:ジェイソン・ステイサム、キャサリン・チェン他
製作年:2011年 製作国:アメリカ
次はこれ買う!
この記事へのコメント