どこで差別化を図るか ライフ

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 ブログテーマ「映画」の記念すべき1200本目は、「デンジャラス・ラン」や「チャイルド44」のダニエル・エスピノーサが監督したSF映画「ライフ」。たまたま1200本目に当たっただけで、特に思い入れがある作品というわけではない。iPodの小さな画面で日本語吹替版を鑑賞した。

 6人の宇宙飛行士が乗り込んだ国際宇宙ステーションでは、火星探査機が持ち帰った地球外生命体の分析が行われていた。「カルビン」と名付けられた生命体は実験の過程で急速に成長し、接触したクルーが命を落としてしまう。高い知能を持つと思われる「カルビン」は、ラボのスプリンクラーの隙間から抜け出し、閉鎖された宇宙ステーション中でクルーたちを次々に襲い、巨大化していく。

 同工異曲の作品は多いが、どうしても「エイリアン」や「遊星からの物体X」の枠を超えることは難しい。この作品でも「カルビン」の造形や、「カルビン」が自らの生存のためにクルーを襲うこと、「カルビン」から地球を守るためにクルーが命をかけることなど、先行作品から抜け出そうとした工夫は見られる。しかし、それらが効果的だったかというと、いまひとつに終わってしまった。また、国際宇宙ステーションのクルーたちが協力し合うというストーリーは、リプリーがシリーズをまたいで活躍する「エイリアン」のような「ヒーロー(ヒロイン)物」にはしたくなかったということなのだろうが、かえって登場人物一人ひとりのキャラクターが薄れてしまった。私たち日本人にとっては真田広之の存在が嬉しいが、ジェイク・ギレンホールにしても、レベッカ・ファーガソンにしても、彼らがキャスティングされる必然性は感じられなかった。

 もっとも、劇場の大スクリーンで鑑賞すれば感想もまた違ったものになったかもしれない。

作品データ
監督:ダニエル・エスピノーサ 出演:ジェイク・ギレンホール、レベッカ・ファーガソン、真田広之他
製作年:2017年 製作国:アメリカ


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