PCゲームの「アサシンクリード」をマイケル・ファスベンダー主演で実写化した2017年のアクション映画。マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ、ジャーロット・ランプリングなどが脇を固める豪華キャストの作品である。
殺人の罪で死刑に処せられたはずのカラム・リンチ(マイケル・ファスベンダー)は、スペインの謎の施設で目を覚ます。ソフィア・リッキン博士(マリオン・コティヤール)は、平和な世界を築くためにカラムの500年前の祖先であるアサシン教団の暗殺者アギラールの記憶が必要であると協力を要請し、遺伝子記憶を追体験する装置「アニムス」に彼を接続する。カラムはアギラールの記憶をたどり、当時テンプル騎士団からアサシン教団が守ろうとしていた「エデンの果実」の行方を追う。
昨年の冬に劇場で予告編を見て、非常に面白そうだと思ったが、公開されてからはほとんど評判を聞くこともなく、この作品のことを忘れていた。たまたまAmazonビデオの100円クーポンがあったので、100円レンタルの作品を物色していて、この作品に再会。早速、Fire TV で鑑賞したが、正直言って予告編ほどワクワクしなかった。大物俳優をキャスティングした割に、それぞれキャラクターが地味で、登場人物の存在感が薄かったことに加え、肝心の「エデンの果実」を追うというストーリーがわかりにくい。「エデンの果実」には人間の暴力衝動をつかさどる遺伝子の秘密が隠されているということらしいが、なぜ殺人罪で死刑になったカラムがそれを見つけなければならないのか。また、アサシン教団は人間の自由を守るために「エデンの果実」を守ろうとしたようだが、果たして15世紀に「自由」という概念があったのか。テンプル騎士団にしろ、アサシン教団にしろ、彼らが何を手に入れようとして、何を守ろうとしたかが伝わらないので、せっかくのスタイリッシュなアクションが十分に活かされなかった。
100円でレンタルし、結果的にはクーポン使用でタダになったので、文句をいうのは野暮。ただ、途中で睡魔に負けそうになったことだけは記録しておこう。
作品データ
監督:ジャスティン・カーゼル 出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール他
製作年:2017年 製作国:アメリカ、フランス、イギリス
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