27歳の若さで亡くなった「スター・トレック」チェコフ役のアントン・イェルチンが主演した2014年のB級ホラー映画。作品を見終わってエンド・クレジットで初めて「ハウリング」や「グレムリン」のジョー・ダンテが監督だったと知った。そういわれてみると「グレムリン」や「トワイライトゾーン」の雰囲気が感じられないこともない。
ホラーマニアのマックス(アントン・イェルチン)は、環境保護団体で活動しているイヴリン(アシュー・グリーン)と同棲している。過激なまでに環境保護に傾倒するイヴリンに合わせてきたマックスだったが、ついに耐えられなくなって別れを決意する。ところが、イヴリンは別れを告げようとしたマックスの目の前で大型車にはねられ亡くなってしまう。沈み込んでいたマックスは、彼と同じホラーマニアのオリヴィア(アレクサンドラ・ダダリオ)に励まされ、彼女に好意を抱くが、そこに墓場から蘇ったイヴリンが現れる。
まさに邦題通りのゾンビ物のB級ホラー映画である。Amazonプライムでタダで楽しんでいるので、文句を言うのも罰が当たるし、改めて論じるような作品でもない。しかし、ジョー・ダンテが監督し、売り出し中のアントン・イェルチンが主演しているとなれば、単なる亜流のゾンビ映画と片付けては申し訳ないような気もする。しかも、ゾンビになったのは「トワイライト」シリーズでアリス・カレンを演じていたアシュー・グリーン。意外にヒットを狙った作品だったのかもしれない。とはいえ、イヴリンを通して環境保護に熱心な人々を皮肉っている点や、劇中で「ナイト・オブ・リビング・デッド」を上映しているなど先行作品に対するリスペクトが感じられる点を除いてはゾンビ映画としても少々控え目。出てくるゾンビが1体(最後には2体)というところに限界があったのかもしれない。そう考えると、ゾンビ映画はある程度のゾンビの数が必要なのだという結論に達する。
作品データ
監督:ジョー・ダンテ 出演:アントン・イェルチン、アシュー・グリーン他
製作年:2014年 製作国:アメリカ
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