娯楽映画の王道 デス・レース

デス・レース DEATH RACE 【Amazonプライム】

 
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 ブレイク前のシルベスター・スタローンが出演していることで一部のマニアに人気がある1975年の「デス・レース2000年」のリメイク作品。B級映画を作らせたら彼の右に出る者はいないロジャー・コーマンがオリジナルに続いて製作を、「バイオハザード」シリーズのポール・W・S・アンダーソンが監督を務めている。

 元レーサーのジェンセン(ジェイソン・ステイサム)は、鉄工所で働きながら妻や生まれたばかりの娘と幸せに暮らしていた。不況のために鉄工所を解雇されたジェンセンは、何者かに妻を殺害され、その罪を着せられて刑務所に投獄される。刑務所では武装した車で互いに殺し合う「デス・レース」が行われており、ネットで中継されて視聴者の人気を集めていた。ジェンセンはレースで死亡した仮面の人気レーサー「フランケンシュタイン」の身代わりになるよう所長のウォーデン(ジョアン・アレン)から強要され、「フランケンシュタイン」としてレースに出場するが、自分をレースに出場させるために妻が殺されたことに気づき、所長を疑い始める。

 数々のB級娯楽作品を送り出してきたロジャー・コーマンと、これまた数々のSF映画やアクション映画を監督してきたポール・W・S・アンダーソン監督が組んだだけあって、十分に楽しめる娯楽作品に仕上がっている。しかも、基本的なストーリーはオリジナルの「デス・レース2000年」が下敷きにあるために脱線する心配はないし、アクション俳優として脂の乗ったジェイソン・ステイサムが主演を務めている。もちろん、リメイクであり、殺し合いのカーアクション映画なので、そこに斬新なアイディアや社会的なテーマ、ドラマの感動を期待してはいけない。過大な期待を抱かずに見れば、ジェイソン・ステイサムのアクション映画の中でも、平均点を超える作品になっているのではないだろうか。意識的に「正義」には目をつむり、妻子への愛情も過剰に描かず単純な展開にしたことで娯楽映画の王道を行く作品になった。

 のちに「ワイルド・スピード」で共演するジェイソン・ステイサムとタイリース・ギブソンが早くもカーレースで競っている点も面白いし、ジョアン・アレンやイアン・マクシェーンなどの脇役も渋い。この作品を見て、またまた「ジェイソン・ステイサムまつり」を復活させたい気分になってきた。次はAmazonプライムから「ワイルドカード」あたりかな。

作品データ
監督:ポール・W・S・アンダーソン 出演:ジェイソン・ステイサム、ナタリー・マルティネス、タイリース・ギブソン他
製作年:2008年 製作国:アメリカ 


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