「007」で5代目ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナンと「007 慰めの報酬」でボンドガールだったオルガ・キュリレンコが共演した2014年のアクション映画。原作はビル・グレンジャーのスパイ小説『ノヴェンバー・マン』(集英社文庫)。
CIAのエージェントだったデヴェロー(ピアース・ブロスナン)は、モスクワに潜入している元同僚ナタリア(メディハ・ムスリオヴィック)が自分に助けを求めていることを知ってモスクワに向かうが、彼女はデヴェローの目の前で射殺されてしまう。かつての相棒メイソン(ルーク・ブレイシー)がCIAに命じられてナタリアを殺したことを知ったデヴェローは、彼女が調べていたロシア大統領候補フェデロフ(ラザル・リストフスキー)の過去を探るうちに、ソーシャルワーカーのアリス(オルガ・キュリレンコ)が手がかりを握っていることをつかむ。
ジェームズ・ボンドのイメージに便乗したB級アクション映画だと思って気楽に見ていたが、意外にしっかり作られた作品だった。もちろん、スパイ映画なんてどれも似たようなもので、この作品も主人公がジェイソン・ボーンであっても全く違和感はない。しかし、ピアース・ブロスナンがいい意味でジェームズ・ボンドのイメージを裏切り、老いを感じさせつつもタフな元エージェントを好演していた。また、オルガ・キュリレンコも複雑な役ながら見事に演じて存在感と魅力は十分。展開は容易に予想がつくものの、それなりにひねりが利いていて楽しめた。
作品データ
監督:ロジャー・ドナルドソン 出演:ピアース・ブロスナン、オルガ・キュリレンコ他
製作年:2014年 製作国:アメリカ
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