マット・デイモン主演の「ジェイソン・ボーン」シリーズ3部作のスピンオフ作品。時間軸は「ボーン・アルティメイタム」とほぼ同じで、ジェイソン・ボーンの離脱によって暗殺者養成プログラムの存在が世間に暴露されそうになり、口封じで命を狙われる同プログラム「アウトカム」計画の訓練生が主人公である。
暗殺者養成プログラム「アウトカム」計画の訓練生であるアーロン・クロス(ジェレミー・レナー)は、アラスカでの過酷な訓練中、彼の存在を抹殺しようとする国家調査研究所の放った無人攻撃機に爆撃される。かろうじて逃げ延びたアーロンは、自身の能力を強化するために常用していた錠剤を手に入れるため、定期検診を行っていたステリシン・モルランタ社の科学者シェアリング博士(レイチェル・ワイズ)を訪ねるが、彼女もまた口封じのために命を狙われていた。アーロンは錠剤を手に入れ、追っ手から逃れるためにシェアリング博士とともに同社の薬品工場があるマニラへと向かうのだった。
「ハート・ロッカー」でのブレイク以降、「アベンジャーズ」や「ミッション:インポッシブル」シリーズで演技派アクション俳優としての地位を固めたジェレミー・レナーが主演しているだけあって、マット・デイモンのいない「ジェイソン・ボーン」シリーズではあるが、期待を裏切らないドキドキわくわくの作品だった。「ジェイソン・ボーン」シリーズの中の1作として見てしまうと、マット・デイモンのそれと比べてカタルシスの点で物足りない部分もあるが、これはこれで十分にサスペンス作品として成り立っている。しかも、共演がレイチェル・ワイズ! ジェレミー・レナーに守られるヒロインを演じているが、実年齢では彼女が1歳上で、「ハムナプトラ」シリーズではエジプトで大暴れしている。そう考えるとアクション&サスペンス映画としてはこれ以上ない組み合わせともいえる。少なくとも、この2人の過去の出演作を見ている者にとっては期待通りの活躍を見せてくれた。Amazonプライムでの無料視聴だが、かなり得をした気分。
ストーリー的にはマット・デイモンの「ジェイソン・ボーン」シリーズとの接続をかなり意識しているので、十分に復習してから見るべきだったが、3部作をDVDで持っていながら見直さなかったことが悔やまれる。
作品データ
監督:トニー・ギルロイ 出演:ジェレミー・レナー、レイチェル・ワイズ他
製作年:2012年 製作国:アメリカ
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