焦点絞れず スーサイド・スクワッド

スーサイド・スクワッド SUICIDE SQUAD ☆ 【BD】

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 DCコミックスの実写化作品で、「マン・オブ・スティール」や「バットマンvsスーパーマン」と世界観を共有し、スーパーマンの死後の物語となっている。バットマンやフラッシュもちらっと顔を見せている。

 スーパーマンの死後、メタヒューマンの脅威から市民を守るために犯罪者からなる特殊部隊タスクフォースX(スーサイド・スクワッド=決死隊)が結成されることになる。狙撃の名手デッドショット(ウィル・スミス)、元精神科医ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、炎を操るディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス)らは、陸軍大佐リック・フラッグ(ジョエル・キナマン)の指揮の下、フラッグの恋人ジューン(カーラ・デルヴィーニュ)に取り憑き、人類を滅ぼそうとしている魔女エンチャントレスに戦いを挑む。

 マーベル・コミックスのアベンジャーズに対抗して、DCコミックスも続々とジャスティス・リーグの展開に乗り出している。今回はヒーローたちが力を合わせるのではなく、DCコミックの中の「スーパー・ヴィラン」と言われる悪役たちが集結して、強大な力を持つ魔女に対抗する。CMスポットなどではジョーカーの恋人ハーレイ・クインが中心になっている印象だったが、チームのリーダーになっているのはデッド・ショット。作品のクレジットでもウィル・スミスが主役の扱いとなっている。また、ジョエル・キナマン演じるフラッグ大佐も物語の上では中心的な役割を果たしており、魅力的なキャラクターが揃っているがゆえに、感情移入すべきキャラクターが絞りきれないというジレンマが生じてしまった。シリーズ展開を狙っているとすれば1作目は顔見せ興行的な作品になるのもやむを得ないが、各キャラクターのドラマを盛り込みすぎた感がある。

 後半、魔女エンチャントレスがミッドウェイ・シティを占拠して空中にエネルギーを放出する場面を見ていて、「ゴーストバスターズ」を思い出した。「ゴーストバスターズ」ではビル・マーレイが門の神ズールに取り憑かれた恋人のシガニー・ウィーバーを救おうとするが、「スーサイド・スクワッド」ではジョエル・キナマンがカーラ・デルヴィーニュを救おうとする。「ゴーストバスターズ」でもビル・マーレイ以外にダン・エイクロイドやハロルド・ライミス、ニック・モラレスなど個性的なキャストが揃っていたが、最後はビル・マーレイに焦点を絞ることで物語をきっちり締めることができた。その点、「スーサイド・スクワッド」では最後の最後までデッド・ショットの父娘関係、ハーレイ・クインとジョーカー、フラッグ大佐とジューン博士の男女関係がついて回ったので散漫な印象を残してしまったのかもしれない。

作品データ
監督:デヴィッド・エアー 出演:ウィル・スミス、マーゴット・ロビー他
製作年:2016年 製作国:アメリカ


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