これこそアベンジャーズ　エイジ・オブ・ウルトロン: 案山子庵（かかしあん）　KAKASHI-AN

これこそアベンジャーズ　エイジ・オブ・ウルトロン

2017年01月09日

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン　AVENGERS:AGE OF ULTRON　☆　【ＢＤ】　

　2012年の「アベンジャーズ」の続編。今回もアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、ハルク、ホークアイ、ブラック・ウィドウらが勢揃いし、「X-MEN」のメンバーでもあるクイックシルバー、スカーレット・ウィッチも登場する。ストーリー的には「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」につながっていく。

　東ヨーロッパのソコヴィアでヒドラの残党がロキの杖を使って人体実験を行っていることを知ったアベンジャーズは、研究所を襲撃して杖と実験データを回収する。スターク（ロバート・ダウニー・Ｊｒ）とバナー（マーク・ラファロ）は、ロジャース（クリス・エヴァンス）たち他のメンバーには内緒でロキの杖のパワーを利用して平和を守るための人工知能ウルトロンの開発に着手する。しかし、スタークの人工知能ジャーヴィスを取り込んだウルトロンは、平和を守るには人類を滅亡させるしかないと判断し、アベンジャーズに攻撃をしかけるとともに、特殊合金ヴィブラニウムの肉体を手に入れようとする。

　「エイジ・オブ・ウルトロン」を見る前に「シビル・ウォー」を見ていたのでおおよその展開は予想通り。しかし、アベンジャーズ総出演の割にはストーリーもうまくまとまっていて面白かった。これに続く「シビル・ウォー」ではアイアンマン組とキャプテン・アメリカ組の対立がいまひとつピンとこなかったが、今回はスタークがウルトロン計画に固執する理由がはっきりしていたので、スタークの暴走にも納得がいく。ホークアイが家族持ちだったことや、バナーとナターシャの関係もバランスよく織り込まれていた。また、スカーレット・ウィッチ（ワンダ）によってアベンジャーズのそれぞれが幻影を見ることになるが、これまで説明されていなかった彼らの過去についてのヒントにもなり、嬉しいサービスといえる。

　登場人物が増えれば増えるほど物語は拡散していきそうなものだが、太い幹を中心にうまく小枝を配置した印象。正式な続編となる「インフィニティ・ウォー」も楽しみである。

作品データ
監督：ジョス・ウェドン　出演：ロバート・ダウニー・Ｊｒ、クリス・エヴァンス他
製作年：2015年　製作国：アメリカ