スウェーデンで立て続けに映画化された「ミレニアム」三部作の第3作目。スティーグ・ラーソンは第5部まで構想していたとのことだが、第1部が出版されてベストセラーになる前年に急死したため、我々はミカエル・ブルムクヴィストやリスベット・サランデルとは二度と会うことができないのだ。
父親ザラチェンコとの直接対決で重傷を負ったリスベット(ノオミ・ラパス)は、一命を取り留めて病院に収容される。元KGBスパイのザラチェンコに関するスキャンダルが明るみに出ることを恐れたかつての公安警察のメンバーは、リスベットを精神病院送りにして真実を闇に葬ろうとする。一方、ミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)は、リスベットを救うため、弁護士である妹アニカや「ミレニアム」の同僚たちと裁判に臨む。
既に原作を読んでおり、結末を知っているだけにドキドキわくわくすることもなく、安心して見ていられた。もちろん、ドキドキわくわくしないからといって退屈だったわけではない。原作ほど入り組んではいないが、それなりに二転三転する展開はストーリーを知っていても面白い。
長編のミステリ小説を映画化することは簡単ではないが、原作を大切にして丁寧に作られた作品はやはりいい。次はデンマークのミステリ小説「特捜部Q 檻の中の女」も見てみたいが、DVDは出ているのだろうか。
作品データ
監督:ダニエル・アルフレッドソン 出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス他
製作年2009年 製作国:スウェーデン
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